音楽教室の価格設定はこれでいいの?──オンラインと対面レッスンの価格を見直しをしてみましょう!
「オンラインレッスンだから安くしないといけない」と思っていませんか?
それは、音楽講師の中でも多くの人が抱えている誤解のひとつです。もちろん、生徒の側から見れば、画面越しのレッスンは対面よりも「簡易なもの」「補助的なもの」と捉えられることもあります。しかし、それは講師側の意識と提供の仕方によって大きく変わってきます。
音楽教室の価格設定が適正かどうかを見直すポイント、そしてオンラインと対面レッスンの価格差について、どのように考えたらよいかをお伝えしていきます!

なぜ「オンライン=安くしなければ」という思い込みがあるのか?
- 交通費がかからない
- 教室設備を使わない
- 時間的制約が少ない
これらの理由から、オンラインレッスンは「コストがかかっていないから安くて当然」という考え方が広がってきました。
しかし実際には、オンラインであっても講師は同じように時間を割き、指導スキルを駆使しています。さらに、通信環境の整備や機材投資、教材のデジタル化など、オンラインならではのコストや工夫も必要です。
対面レッスンでできること・できないこと
- 生徒の細かな身体の動きを直接確認しながら指導できる
- 一緒に楽譜を覗き込みながらリアルタイムに共有できる
- 音の響きを空間で感じられる
- 雑談や空気感を通して関係性を深めやすい
- 離れた地域の生徒に教えること
- 生徒側の送迎・移動の負担を減らすこと
オンラインレッスンでできること・できないこと
- 全国・世界中から生徒を集めることができる
- 時間と場所に縛られない柔軟なスケジューリングが可能
- 録画や画面共有、チャットなどを活用した新しい学習スタイル
- 生徒の自宅での練習環境をリアルタイムで確認できる
- 音質の微妙なニュアンスを完全には伝えきれないことがある
- 物理的なタッチや補助ができない
オンラインレッスンの価値は、”対面と違う” というだけ
オンラインレッスンが対面より劣っているわけではなく、「特性が違う」というだけです。どちらも一長一短があります。
たとえば、忙しい社会人や育児中の親御さんにとっては、オンラインで受けられる音楽レッスンは大きな価値があります。さらに、デジタル教材の活用や、録音・録画の共有など、学びをより深める工夫も可能です。
つまり、「オンラインであること」がむしろ魅力になる層も存在するということです。

価格設定は“レッスンの質と価値”に合わせて考える
価格は、「時間」や「手段」に対してではなく、生徒が得られる価値に対してつけられるべきです。
オンラインでも対面と同様、もしくはそれ以上の満足度が得られるようにレッスン設計ができていれば、価格を下げる必要はありません。むしろ、価格を下げることで「質が低いのでは?」という印象を与えてしまうリスクすらあります。
適正価格の見極め方
- 対象となる生徒層のニーズを把握する
- 趣味層なのか、プロ志向なのか
- 忙しい社会人か、時間に余裕のある層か
- 競合他社(他の講師)の価格帯を調査する
- 地域別・ジャンル別での比較
- 提供内容を明文化して伝える
- 具体的に何が学べて、どんなサポートがあるか
- オンラインならではの利点を明記する
- 段階的に価格を上げることも検討する
- 実績やスキルが積み上がるごとに、価格改定を行っていく
実際に価格を下げずにオンラインレッスンを成功させている例
- オンライン専業で活動するピアノ講師(1レッスン5000円)
- 海外在住の日本人対象にヴァイオリンを教える講師(1レッスン6000円)
- オンライン×対面のハイブリッド型で価格は共通にしている講師も増加中
どの例にも共通しているのは、「価格以上の価値を感じてもらえる工夫」をしているということです。
講師側の意識が価格の価値を決める
オンラインでも、対面でも、「生徒にとって価値ある時間を提供できるかどうか」が、価格を決める最大の要因です。
安さで勝負せず、自分の強みや提供できる価値をしっかり言語化し、伝えることで、適正価格でも納得して選んでもらえる講師になれるのです。
価格は“サービスの質の象徴”でもあります。だからこそ、自信を持って価値あるレッスンを届けていきましょう。
オンラインレッスンの落とし穴にも気を付けて!
しかしながら、オンラインレッスンで対面と同等、あるいはそれ以上の満足度を提供するためには、いくつかの重要なポイントに配慮する必要があります。たとえば、音声のタイムラグやズレによって、リズムの共有が難しくなることがあります。また、生徒が演奏する手元が見えづらければ、指導の質も下がってしまうかもしれません。
こうした課題をクリアするには、音質を安定させるマイクの選び方や、効果的なカメラアングルの工夫など、技術的な部分での工夫が求められます。しかし、これらをすべて自己流で解決しようとすると、膨大な時間と労力がかかってしまうのが現実です。
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